新卒で社内SEになるメリット、デメリット

新卒で社内SEになって10年以上経った経験からメリット、デメリットを挙げていきたいと思います。また、これから新卒で社内SEを目指す方に向けて、社内SEに適している人の特長もまとめていきます。

目次

1:メリット

・中途採用に比べて、入社は比較的難易度は下がる

 社内SEは募集人数は少ないが、新卒ではスキル自体をいきなり求められるわけではないので、あとは志望動機ややる気次第で入社は可能です。中途採用であればそれなりにスキルがないと採用されませんし、最初から正社員での採用でないこともあります。
 

・入社時から仕事の仕方を教えてもらえる環境を提供してもらえる

 新卒採用を募集しているということは、指導者を用意して育てる環境があるということ。これは社内SEだけではなく、新卒全部にいえることだがその会社で必要な知識や業務を最初から教えてくれるので安心できる。
 

・ワークライフバランスが想像しやすい

就業規則は、その入社する会社に則り仕事のペースや納期は自分で管理しやすいので、入社時からどのような生活になるか想像しやすい。
 

・社内のコンサルタントのような仕事も回ってくる

自分の経験談ですが、長年働くとユーザー側の部署に異動してユーザー側の立場でシステム面での課題、問題点を洗い出して企画、開発をするようなこともありました。必ず出来るものでもないですがそのような可能性もあります。これはSIerやベンダー会社に就職した場合では出来ないかと思います。

2:デメリット

・専門性が身に付きにくい

社内SEはインフラ関連、システム開発、事業部のIT企画などもあり多種にわたります。色々出来る反面、これといった専門性が身に付きにくいので、スキルや専門性を高めたかったら自分で勉強するしかありません。
 

・転職が難しくなる

新卒で入社後に任せられる業務にもよりますが、雑務ばかりや運用の保守ばかりの業務であったら楽かもしれませんがその会社の存続が危ういとき等に転職が難しい可能性があります。
 

・新卒時に入社する企業の環境によっては、まともに教育されない

メリットで書いたことの逆になりますが、新卒で社内SEを募集していても定期的に採用するのは少ないケースのほうが多いと思います。そうなると毎年決まった教育の仕方のノウハウがあるわけでもなく、雑用ばかりの可能性が入社する会社によってはありえます。
 

・他の会社での就業経験がないのでベンダー側の事情が分かりづらい

多くのベンダーと交渉したら、だいたい裏事情は分かってきますが新卒で入社すると相手の開発会社側の事情が分からないので無理な要望をしていることに気づかないかもしれません。また逆に大した機能でもないのに 開発会社側から高い見積を出されても言いなりになってしまう可能性もあります。
 

・職場の周りに同じ年代が少ない

社内SEを新卒で定期的に採用しないので先輩とは年齢が離れる可能性が高いです。採用も少ないということは同年代は少ない状態は私も経験しました。中途採用が多い職種なので30~40代が多いような職場になることは想像しておきましょう。日本が高齢化社会なのでもっと年齢層が高いことも覚悟必要です。
 

3:社内SEに向いている人

 ・分からないことは自分で勉強する姿勢がある人

誰かに教えてもらうという姿勢だとそのうち壁にぶつかります。どの職業でもそうかもしれませんが同世代も少ない職場で新しいIT知識も得られる環境を自分で動いて得ようとする姿勢がないと自分のスキルも市場価値もないようなことになるので挙げておきます。
 

 ・システムを作るよりも、使うほうが好きな人

社内SEは、会社内の役割にもよりますが開発会社で働くほどシステムやアプリを開発をすることは少ないです。それよりも、ユーザー側の課題を解決するのにどんなツールや機能がいるかを検討して導入することになるので使うほうが好きな人のほうがよいかと思います。
 

 ・高い給与よりワークライフバランスを重視

会社にもよりますが、よく言われる開発会社のSEとは違い、納期管理や発注側の立場になるため残業は少ないです。その点、給与も少なめになりますが自由な時間が増えます。その自由な時間を重視したいなら開発会社のSEを目指すよりは社内SEのほうが向いているかとは思います。
 

 ・人と会話することが好きな人

SEはプログラマーとは違いユーザーの課題や要件をヒアリングしないといけません。そのため、その対応するのに人と会話すること自体が好きでないのであればそもそも向いていません。ただ会話が苦手であってもコミュニケーションスキルは技術だと私は思うので苦手でも仕事としては何とかなります。といっても、ストレスは少なくなるので会話が好きなほうが 向いてはいるとは思います。