見切り発車PJとその対策

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 見切り発車プロジェクトとは

見切り発車のプロジェクトとは、要は計画不足の状態で進めるプロジェクトでこのようなケースは、社内SEの立場上から見るとユーザー側の組織でよく行っているように感じられます。課題があるのでそれを解決するために見える化しよう、いつまでにしたいくらいしか決めずに進めようとします。そうすると、まずシステムで何が出来るかを知りたいのようになり相談のような打合せになります。それで結局、こちらで調べられることは提供するがそこからは何も進みません。

 実際に起きたケース

突然、部長の立場の人がキックオフするから集まる招集がかかりました。
そのキックオフでは、その部長が出席せずその部下の課長がことのあらすじを説明します。そこからは、もう何を決めていいかが定まっていないので皆意見は出すがまとまりません。結局は、情シス側が今システムで出来る範囲を調べるように持ち帰りとなり宿題となりました。
後日、情シスが回答したところ調査ありがとうございましたという返事はするが、一向に進まず部長からは課長に今どうなっているんだと催促され、いつまでに進めてくれと促されるという状況となりました。

 どこが悪かった? その対策

どこが悪かったのだろうと考えてみましたが、私としてはまず計画書として何も背景や目的、目標を定めたものがなかったのがまずかったと思います。そのため、キックオフという会議で集まっていてもキックオフの体をなしていませんでした。またメンバーの役割分担を何も明示していなかったのが悪かったと思います。そのため、進めるためにはリーダーが必要ですが誰がリーダーか分かりません。またこの課題を進める上での責任者も不在している状態のため誰も責任感が生まれません。いつまでにどこまでするかのスケジュールを何も引いていないので何もしない状態が起きました。
他でも書いたとは思いますが、まとめるとまず計画段階で最低限下記を書類などにまとめる必要があると思います。
 ①背景(現状・課題)と目的
 ②目標
(どこまで達成できたらよいか)
 ③メンバーとその役割
 ④いつまでに何をするかのスケジュール
(計画段階ではおおざっぱでもよい)

上記をまとめた上でキックオフとして招集し、認識合わせや次回以降の会議は週一回毎に集まって行う等も加えて進めたら、無計画な状態よりは進めやすくはなると思います。この状態が出来ていないことがユーザー側では多いのではないかとは思います。